日経テクノロジーに掲載

「人にやさしい照明」に乗り遅れるな

欧米発「Human Centric Lighting」が押し寄せる

レイオスは、「ヒューマン・セントリック・ライティング(HCL:Human Centric Lighting)」の取り組みに力を入れる企業の1社だ。HCLは欧州や米国で広がる照明の概念の一つで、照明の明るさや色などの調整によって照明下で過ごす人の集中力を高めたり、生活リズムを改善したりすることなどを目指している。
写真:レイオスの北田富一社長と、糸井一樹氏(写真:グラナージュ)石田のり子=グラナージュ代表、コンサルタント

 「HCL分野では、職場や学校での集中力や、人間の自然治癒力を向上させる光についての研究が進んでいる」(レイオスの北田社長)という。オフィスやホテル、商業施設、病院、学校などで照明を制御することで能動的に「人にやさしい」環境を構築する。これが、HCLの取り組みの中核だ。


電球はイギリスのスワン氏によって発明され、エジソンと延命を競ったのはたのは1879年のこと。未だ140年ほど前のことですね。人口光の始まりです。
LEDは1962年にニック・ホロニアック氏が赤色LEDを発明して以来、今日まで目覚ましい進歩を遂げています。1970年代までに赤、黄、橙、黄緑などの各色LEDが誕生しましたが、未だ50年というところです。
位相調光器の発明が1959年ですので、50年以上アナログ調光の時代ですね。
1990年に照明のためのオープンプロトコルDALIがIEC60929(現在62386)で規格化されて、DALIプロトコルによるデジタル調光が始まり、欧州はもとより世界の標準規格になりつつあります。
2014年11月、DALI Ed.2の規格化が発表されました。この進化は、まさに人口光のLEDは自然光の再現を可能にしたテクノロジーです。人類は数百万年という長い年月を自然光(太陽光)の中で命を育んできました。
ヒューマンセントリックライティング=人間中心の光は、この急激な変化と進化の時代に人間が本来もっている自然光の要求すなわち、人口光を制御することによって自然光効果を取り込むことが、生体メカニズムにとって大切な事が分かってきました。


照明が向かうところ

次の波:“人間中心の照明”

Human Centric Lighting :ヒューマンセントリックライティング=人間中心型照明

Lighting Europe, ドイツ電気電子工業会 協会(ZVEI)、およびA.T.カーニーの市場調査、2013年7月

私たちは、オフィス、学校、病院、さまざまなアプリケーションで、ヒューマンセントリックライティングにおける効果的な照明プロジェクトを推進することができる。いままで多くの産業と同様に、主に誰かが勝ち、誰かが負けていた。我々は、それはより包括的でブランド中立的な方法で研究を深めて、人間中心のライティングに焦点を当てていく。 HCLS 協会より

人の幸福のため、気分や健康促進することを目的とする照明
職場や学校で集中するために、安全性と効率性を向上する照明
治癒過程および慢性疾患の予防をサポートすることができる照明

現在照明は、単に視覚的だけではなく“人間に対する生物学的および感情的な影響を持っていること”が明らかである。

ライティング欧州理事会(LIGHTINGEUROPE) 、ドイツ電気電子工業会 協会(ZVEI)、およびA.T.カーニー(USA経営コンサルティング会社)の市場調査による(2013年7月 )

◆ DALI Ed.2のカラーコントロールは、人間中心のLED照明をより簡単に再現することが可能となります。

メラノプシン(感光色素)というもの

視細胞とは「捍体細胞」と「錐体細胞」のこと。 ⇒光を受け取り、電気信号に変換する細胞。

2000年に入り第3フォト受容体が発見された。明るさを感じる「第3の細胞」メラノプシン(感光色素)というもの

捍体細胞は、うす暗いところではたらく視細胞です。 片目の網膜上に約1億2000万個、存在します。
錐体細胞は、明るいところではたらく視細胞です。 片目の網膜上に約600万個、存在しています。

  • 捍体細胞は、暗い時働く:色覚×
  • 錐体細胞は、明るい時働く:色覚◎

※設計における電気設備設計者、工学博士、照明のプロフェッショナルであるライティングデザイナーの多くの皆様は、人の幸せな営みに対して寄与していくことが大切な概念になるでしょう。

※人間の体内バランスは照明だけではありません。

  • 主として肉類や乳製品、白米からなるタンパク質を取ることによって生成するアミノ酸【トリプトファン】
  • 日中の太陽光から生成される脳内物質【セロトニン】
  • 日没時から夜(21~23時)にかけて眠気を感じるように、身体温度を下げ、副交感神経を働かせて気持ちを落ち着かせ、呼吸や脈拍並びに血圧を下げる効果を司る、睡眠ホルモン【メラトニン】

この一連の体内バランスをコントロールすることによって、本来人が持っている自然治癒力を高め、健康で幸せな体と精神を作ることが大切という事の研究が世界で進められています。

ヒューマン セントリック ライティングとは?

ヒューマンセントリックライティング” =人間中心の照明=は、

◎ 人の幸福、気分や健康を促進することを意図しています。


◎ 職場や教育環境では集中力を高め、安全性と効率性を向上させることができます。


◎ 不規則な日常生活を送っている人やケアが必要な高齢者の人々に共通して、
治癒過程と慢性疾患の予防をサポートすることができます。

Helvar社プレゼンテーション©





ヒューマンセントリックライティング=次の照明の波”人間中心の光”
照明の次の波として、人の生活リズムにとって、とても重要な照明効果が認められるとして、盛んに研究が進んでいます。
※LED照明で人の集中力の発揮や、睡眠ホルモンのメラトニンの生成。そして人間の自然治癒力に効果が図れる。 なんとすばらしいことでしょう。
HelvarのDALI Ed.2照明制御マスターコントロールは、皆様のより良い光の生活環境と、健康サイクルのためにお役に立てるよう、弊レイオスとの関連パートナー、そして照明メーカーやデバイスメーカーとのコラボレーションによって具現化してまいります。
LinkIconHelvar本社からヒューマンセントリックライティング発信のホームページ
★よろしければヒューマンセントリック協会にお立ち寄りください。
LinkIconHuman Centric Lighting協会のホームページ

第3のフォト受容体

視細胞とは「捍体細胞」と「錐体細胞」のこと。 ⇒光を受け取り、電気信号に変換する細胞。
2000年に入り第3フォト受容体が発見された。
明るさを感じる「第3の細胞」メラノプシン(感光色素)というものが人間の生活サイクルに重要な役割が隠されていると考えられる。

捍体細胞は、うす暗いところではたらく視細胞です。 片目の網膜上に約1億2000万個、存在します。錐体細胞は、明るいところではたらく視細胞です。 片目の網膜上に約600万個、存在しています。
捍体細胞は、暗い時働く:色覚× 錐体細胞は、明るい時働く:色覚◎ という視細胞です。

「照明機器やディスプレイの省エネにもつながる」、明るさ感に影響を与える仕組
「明るさ」という定義が大きく変わるかもしれない。 某大学の研究グループは、「メラノプシン神経節細胞」と呼ばれる細胞が、人間が感じる「明るさ」(明るさ感)に影響があることを突き止めた。(techon.nikkeibp.co.jp)